「知的資産」とは⑤~知的資産の分類~
知的資産経営における知的資産とは何かを知る5回目です。
前回から、知的資産が具体的に何を示すのかをお伝えしています。
今回も前回に引き続き、知的資産の分類について見ていきます。
前回のおさらいと問題点
ここでもう一度、前回の図を見てみましょう。
この図により、知的資産とは、知的財産・知的財産権を含めた、企業の強みとなる目に見えない資産であることがご理解いただけると思います。
では、知的財産・知的財産権ではない知的資産の部分に表記のある、「ex.)人的資産、組織力、経営理念、顧客とのネットワーク、技能等」をどのように捉えたらいいのでしょう。
実際、「知的資産」とは③でお伝えしたように、知的資産が“幅広い考え方”である以上、目に見えない企業の強みを認識しようとすると、何もかもが強みに思えたり、どれも強みに思えなかったりと収拾つかなくなってしまいます。
つまり、上記の分類では、知的資産を正確に把握できないところに問題点があります。
知的資産経営における知的資産の分類法
そこで、知的資産経営の分析では、上記の図ではない、知的資産の特徴的な分類法があります。
以下に図を示します。
知的資産経営では、以上の図のように、知的資産を3つに分類します。
最初に示した経済産業省の図にある「ex.)人的資産、・・・」の人的資産とは、この3つの分類上のひとつを指します。
人的資産、構造資産、関係資産のそれぞれに、知的資産の具体例が挙げられていますね。
このように、知的資産経営では企業の目に見えない強みである知的資産を3つに分類することで、その企業の現状や今後の展開を分析していくことになります。
では、どういう基準で知的資産を3つに分類しているのか。
次回はそこに触れていきます。